日記帳

日記をつけます

20.7.8


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1日どんよりとした天気で、雨も降ったりやんだりだったから、外に出るのが億劫ではあったけど、かねてより気になっていた「AKIRA」のIMAX上映を観てきた。

 

結論を言います。

 

 

 

良かった

 

 

本当に良かった。

いやあ行ってよかった。

ダラダラと長ったらしい文書を書きそうな予感がするから、箇条書きでまとめよう。

 

 

  • IMAXとの相性が良すぎる

IMAXってわたしは何だかこれまでよくわかっていなかったんだけど、とにかくスピーカーが四方八方にあって音がデカい、かつ繊細な音までクリアに聞こえる、スクリーンがデカい、映像の色味が綺麗(彩度がわりとはっきり見える気がする)とい効果で映画をより楽しめる事はわかった。

実写の映画をIMAXで観たことがないのでなんとも言えないけど、アニメーション映画をIMAXで観ると、本来なら平面であるアニメーションに、聴覚的立体感が生まれて、アニメーションの効果がマシマシになる。

AKIRAは、作中で爆発が起きたり、バイクを走らせたり、ガラスが割れたりするが、それらが全て迫力ある音量で、しかも様々な方向のスピーカーを駆使してくるため方向や距離がわかる。

遠くで爆発が起きれば遠くの方で音がなり、頭上でガラスが割れれば頭上で音がする。

特に良かったのが、冒頭のバイクで暴走するシーン、エンジン音の振動で膝上で抱えたカバンが震え、走っていくバイクのエンジン音がわたしを追い越して行く。かっっっこいい。

あとはやっぱり曲。AKIRAの劇伴は民族音楽をテーマにした曲を作っている「芸能山城組」が担当しており、太鼓や民族音楽らしい音(楽器の名前に詳しくない)がドコドコチャカポコ鳴ってしかも音がデカくて血が煮える。山城組のあの音で臓器が振動して贅沢すぎる体験だった。

あと音のデカさで言うと、なんと言ったらいいのかわかんないけど「AKIRAの音」が良かった。あのタイトルロゴが出る時や、地下でのAKIRAとの遭遇?の時など端々で出てくるドーーーーン!っていう音。あれがめちゃめちゃデカくてテンションが上がった。シアターのど真ん中も良いけど、敢えて端のスピーカーの近く座ったから音がすごくて最高だった。

 

  • スクリーンがデカくて作画の圧がすごい

AKIRAはとにかく作画がすごい。なんでも、総作画セルは15万枚、総カットは2200カットだったらしい。恐ろしい。しかもものすごく描き込みが細かい。家のテレビのサイズではなかなか細かく見るのは難しいが、あのデカスクリーンなら話は違う。ビルの細かさ、市街地のごちゃごちゃした路地、配管の群れ、機会の並ぶラボ、それらの作画の圧で押しつぶされそうになる。全てが人の手で描かれていると思うと気が遠くなる。曼荼羅か?

作中で起こることは現実を超越した事象も多いのにも関わらず、ものすごくよく動く細かい絵はもはや現実で目に入る景色に限りなく近く、何が何だかよくわからなくなってくる。

またしても冒頭の暴走シーンの話だが、とにかくネオ東京の街並みがウワッと描写されるシーンは圧巻。

 

 

  • 2020年にAKIRAを観ることの良さ

AKIRAの舞台は2019年。そう。もうわたしはAKIRAの時間を追い越してしまった。

めちゃ有名な話だけど、2020年に東京オリンピック開催が決まった時、AKIRAじゃん…になった人がやっぱり結構いたっぽい。

作中でも、オリンピックの自国開催を翌年に控えている中で物語が展開しているが、明るい雰囲気は無い。詳細は割愛するが、街の様子や人々の雰囲気はとにかく退廃的であり、終末さえ感じる。(そういえば鮮やかで明るい色合いで終末感を醸し出すって結構凄いことだと思った。)政治も混乱を極めている。街ではデモが頻発し、警察も軍もおかまいなし。

人々はどこか不安を抱えたまま、進んでいく文明、肥大した街を生きる。

他人事とは思えない事が多い。AKIRAを予言書だ!と言う人が出てきちゃうのもちょっとわかる。

AKIRAを観て「よくわからなかった」という人が時々いるが、それはそうだと思う。

ここからは個人の解釈だが、AKIRAに描かれているのは、混沌と、再生を含んだ未知だと思っている。(もちろん原作の内容も踏襲するとなるとまた違った表現が必要になるが。)

そもそも不明瞭なものが描かれているから、観て一発で全て理解するのは些か難しいかもしれない。というかわたしはそうだった。

でもそれこそが描かれているものであり、あの世界に蔓延するものなのではなかろうかと思う。

形のないものを守り、形のないものを信じ、形のないものに縋り、形ないものに支配される。

人が作り出したにせよ自然が作り出したにせよ、形のないものに人は動かされ、やがては社会すらも変わる。

確かにふわっとしたものではあるが、今、今この時代この瞬間にその感情に触れておくことの意味を、わたしは大きなものと考えずにはいられないのだ。

 

 

 

 

絶対いっぱい書いちゃうと思った。

これでもすこし削った。

 

とにかくかっこよくてスリリングで曲も良くて、今観るにふさわしい映画だということ。

 

観終わった後のテンションの上がりがいまだ凄まじくて多分明日も元気に働けると思う。

 

観に行ってよかった~