20.4.6
そろそろ家に食材が無くなってしまって、買い物に出た。世間では「買いだめ」が騒がれているが、わたしの家は狭いうえに冷蔵庫も小さいのでそもそも要冷蔵もそうでなくても買いだめができないから、「ある程度」で済むので世間に優しい。(そもそも度を越した買いだめはしようと思わないけど)
どうぶつの森だ!
お腹が空いていたので、お惣菜のコロッケを買って帰った。
お惣菜のコロッケ、よく「昔ながらの」とか「昔の」って謳うけど、芋にめちゃくちゃ青い食紅混ぜて、食用の金粉を混ぜたパン粉つけて揚げて「未来のコロッケ」として隣で売ったら面白そう。
コロッケが入っていた袋を翻訳した。
「江戸密空コーヒー」ってかっこいいな。
時間を遡って栽培されるコーヒー豆を、秘密裏に4次元的輸入された豆を挽いて淹れるコーヒー、
それが「密空コーヒー」。
繁華街から少し離れた街。
雑居ビルでできたその静かな街の、1番大きな交差点を東に進むと見えるオフィスビル。殺風景なエントランスを入るとエレベーター脇には各階の案内がある。
その表示には存在しない地下1階。そこに「密空コーヒー」を出す店がある。
ビルの裏口からのみ降りられる階段には、いつもコーヒー豆の芳ばしい香りが漂うという。
「縄文をもらおうか」
重い鉄のドアを開けて入るなり、男は言う。
「生憎縄文は切らしてまして。似た物で弥生のご用意は御座いますが如何致しましょうか。」
確かに、店頭の戸棚の最上段左端、縄文が鎮座すべき場所には空の瓶があるばかりであった。
「弥生は口当たりが軽くて私の好みには合わないよ。悪いが江戸を貰おうか。豆は挽いてくれ。」
「かしこまりました。」
江戸。華やかな香りと、深煎りすると焦がしたようなスパイスめいた風味が際立つ人気の品。
ミルの音が響く。砕かれた芳ばしさが十二平米を満たしていく────
明日も1日忙しいから早めに寝なきゃと思うけど、夕飯の前に眠くてちょっと寝てしまったから寝られるか心配。
結局カードを買ってしまった。やったー!
小学生の時振りの一緒の村(島か)暮らし。嬉しい…わたしの家を隣に移動して2人で静かに暮らすんだ。